沖縄好きな元広島演劇人の西オーストラリアその後日記

ひとりコンサートを聞きに行った母と別れ、父とオトウトと３人で高雄市郊外に移動。

一昨日から何度か高雄MRTに乗っているけど、
レッドラインの南岡山行きは途中から地上を走るのか。



高雄は台湾第２の都市だけど、中心部を離れるとあっという間にのどかな景色に一変。
こうして電車に揺られながら景色を眺めているだけで充分楽しい路線だ。
私にしては珍しく毎日晴天だし、暑くも寒くもなく過ごしやすいし、１月３連休の高雄は穴場かもしれない。

街中から３０分ほどで到着したのは、戦前に作られた製糖工場やその関連施設、
サトウキビ運搬のための線路や駅があったエリアを再利用したレジャー施設。

入り口となる橋頭糖廠駅にはレンタサイクルのお店もあって、広大な敷地内を自転車で周ることもできる。
駅を降りてテキトーに出口に出ると、地球の歩き方に掲載されていたトロッコを発見。



あー、天気も良いし、気持ち良さそう。
というワケで、予定外だったけどちょうど１時間に１本の列車が出発前だったのでチケットを買って乗車。


↑　気分はドナドナ

我々が乗り込むとすぐに出発。農作物と南国らしい木々がなる原風景の中をガタゴト音を立てつつ、
時折原チャリに追い抜かれながらトロッコは進んでいく。

風を浴びながら走るトロッコ列車、やっぱりいいねぇ。



ガタゴト揺られること１５分。トロッコは駅に到着。

で、ここどこ？と思い、Google Mapで確認すると、行く予定の製糖工場跡の真反対に来たことが判明。
あー、てっきり製糖工場跡に向かって走ってるのだとばかり思っていた！

軽く植物園や池を見学してトイレを借りた後、
１５分後に発車する折り返しのトロッコに乗り込み、再びドナドナタイム。



トロッコ列車の旅を終え、再び元来た駅に降りたところで目的の工場跡を目指すことに。



工場に続く道沿いにあるカフェや土産物屋さんも当時の建物が使われていたり、
宿舎だった建物が残っていて、昭和レトロな建築物にテンションが上がる。



５分ほど歩いたところで、工場跡のあるエリアに到着。

台灣糖業博物館





敷地内に入ると、まず目に入ったのはかつて運搬に使用されていた線路と駅舎。
鉄道もそのまま保存されていて、間近で見て触ることができる。






↑　線路の交換機も残っていて、動かす事もできる（実際に線路は動かないよ）


↑　防空壕跡も健在。怖すぎて降りられなかった

続いて日本統治時代に作られた工場内を見学。
製糖工場の歴史や作業工程等が展示されていたものの、日本語表記はナシ。

それでも台湾の製糖産業の歴史に日本が大きく関わっていた事は伺える。
実際、うちの親戚筋にも戦前台湾の製糖工場で働いていた人間が居たらしい。






↑　気分はバイオハザードⅡ

こちらの建物、特に入場料もなく、勝手に入って自由に見学できるようになっているのがスゴイ。
ココ含めて広大な敷地にある昔の建物を保存して整備して、無料で開放てすごいなと思う。




↑　タンクが木製



廃墟マニアとかカメラ好きにはたまらんだろうと思ったら、コスプレイヤーと何度もすれ違ったわ。



本当はもう少し他の建物も見たかったのだけど、昨日に引き続き足の痛さが限界で切り上げ。
最初に下車した駅のお隣の駅を目指しつつ、エリア内をもうひと歩き。


↑　「防空壕」の字、丸文字すぎん？

それにしても思った以上に楽しめた。

場所が高雄でしかも郊外となると、１回目、２回目の台湾旅行くらいじゃ来る機会がなかったけど、
こうして直接目で見て歴史に触れて、我々日本人の痕跡を辿るのも良いですね。

どっちかというと古い寺社仏閣や教会を見るよりは、
廃墟とかリノベーションされた建物とか鉄道の方が１００倍心がときめくので、来てヨカッタ。