2011年01月05日

中国脱出だぜ!

12月26日(日)

中国脱出だぜ!
↑ 貧乏旅行初のエレベーター付きホテル。しかも10階。でもひとり400円くらい。

怒涛のクリスマスから明けた12月26日。
まだ中国にいる。

ラオスから中国に入って1週間。

初日は夜行バスで1泊。中国人たちに度肝を抜いた。
大理では2泊。本格的な寒さに震えまくった。
世界文化遺産にも登録された麗江では2泊。ステキな日本人との出会いがあった。
そして念願の香格里拉(シャングリラ)雄大な自然とチベットの世界に興奮した。

ものすごくキレイな景色も、汚いものも両方見た。
基本は常にイライラしつつ、親切な中国人にもたくさん助けられた。

しかし中国入りして以来、日に日にお口が悪くなるオトメンFくんにお姉さんは心配。

『だから要らないってば!!』と中国人に大声で怒鳴るFくん自身、
『俺、日本では怒鳴ったことないのに・・・』とビックリ。

街中だろうが車内だろうが、
『ッカーーー、ペッッッ』の唾吐きはもうお互いうんざりだし、

川トイレも扉ナシトイレもウ○コそのままもクリアしたけど、
その地獄トイレのあと平気で麺をすすってる中国人がやっぱり理解できないし、

香格里拉から昆明への夜行バスでクリスマスを明かし、
昆明から国境の街『河口』へのバタバタで心も体も弱った日本人ふたり、

『早く中国を出たい!』 と思いは同じ。

中国の中でも、穏やかで旅しやすいと言われる雲南省。
自分もまだまだですね。

しかしこの国を脱出したところで、次なる目的地は ベトナム 。

ベトナムがいかにイライラするか、とにかく聞かされてきた。
まだまだ戦闘モードは続きそう。

さて、昨日の昆明からの大移動で思いがけず一夜を明かしてしまった河口という街。

情報がないため、ここからどうベトナムへ移動して良いのか分からない。

地図上ではここが国境の街に見えるが、、
本当に国境があるのか、もしここがベトナムへの入口と違ったら・・・と不安がよぎる。

昨日買えなかったベトナム行き国際バスチケットを買おうと、朝一番にバスターミナルへ向かった。
目指すはラオカイという街。

一体バスだと何時間掛かるのだろう。
昨日、4、5時間程度だと推測した昆明から河口への移動が10時間だったため、検討がつかない。

窓口職員に『越南老街(ベトナム・ラオカイ)』と書いた紙を見せると、
相変わらずの無愛想で外を指された。

どこを指しているのかさっぱり分からない。
しかし聞いてもそれ以上は教えてくれない。

別のバス会社のことだろうか。

ターミナルの駐車場で声を掛けてきたオジサンに、
先ほどの『越南老街(ベトナム・ラオカイ)』を見せると、珍しく英語が話せる人だった。

『ラオカイ?それならあっちの通りを右に曲がって。30mでイミグレだよ』

へ?イミグレ?!

『ねえ。さっきイミグレって言った?』
『言いましたよねぇ?!』

歩くこと3分。

あ、あった!!イミグレ。
建物の横には橋が架かり、デカデカと 『国境』 という文字が書かれている。

『ここもう国境?!』
『てっきり国際バスで数時間移動して越えるのかと思ってた!!』

しかも今回の国境越えは 徒歩 。
昨夜必死にATMを探し、バス代用に中国元を引き出したのがムダになってしまった。

路上の肉まんが美味しそうすぎて朝食に。
種類が豊富で迷ってしまう。

中国脱出だぜ! 中国脱出だぜ!

せっかく中国元があるので、これからのことも考えて、スニーカーを購入。
こちらは25元(約300円)

河口は大理や麗江などの観光地と違って物価が安い。
たった1日だったけど、なかなか居心地のいい街だった。

昨日洗濯しまくった衣類はまったく乾く様子がなく、冷たさに震えながらカバンに収めた。
寒すぎて毎日同じ格好だし、洗濯しても乾かない&寒さで気分が暗くなる。

さぁ!いざ国境へ!

中国側の出国審査はほとんど並ぶことなくあっけなくクリア。
ああ、ついに中国を脱出できる。

ドキドキしながら橋を渡る。

中国脱出だぜ!
↑ 渡りはじめは中国

向こうからはグリーンのパスポートを手にしたベトナム人たちが次々歩いてくる。
初めての徒歩での国境越え。

中国脱出だぜ!
↑ 渡りおわりはベトナム

入国審査ではどう考えてもありえない場所に入国スタンプを押され、
『アイツ絶対わざとだろ!』とFくんと早速グチをこぼし、

イミグレを出た瞬間、
『タクシー!!』『チェンジマネー!!』とバイクタクシーの運転手たちに囲まれる中、
『要らないってば!』と怒鳴りながら抜け、とにかくベトナムに入国。

橋をひとつ越えただけなのに、一気に東南アジアの風を感じた。

中国脱出だぜ!
↑ 川ひとつ渡ってだけで、漢字からアルファベットへ

中国とベトナムとの時差は1時間。
時計を1時間戻し、さてここから『ラオカイ』に移動、と思いきやビックリ。

『なんか看板にラオカイって書いてますけど!』
『ウソ?!ここってラオカイ?!』

橋を渡って着いたここが既にラオカイだった。

今日の目的地は少数民族たちが暮らす高地サパ。

地球の歩き方によると、サパへはラオカイの鉄道駅からバスに乗り1時間半。
だが地図もないため、駅がどこなのかさっぱり分からない。

『とりあえず聞いてみようよ』

と、適当に目に入った旅行代理店に飛びこんだ。

中国では、
『ハウマッチ(いくら)』も『ステーション(駅)』も『バンク(銀行)』も通じなかったけど、
ベトナムに入るなり、英語でスムーズに話が進んだ。

ミニバスに連絡を取って、ここまでピックアップしてくれるらしい。

『いくら?』

『中国通貨?ベトナム通貨?』

『アメリカドルなんだけど』

『だったら3ドル』

え?外国人料金にしては安い気がするけれど、相場がまったく分からない。
さらにここでは中国元大歓迎らしく、

『中国元持ってたら両替するよ』

『うーん。といってもちょっとしか残ってないけど・・・。あ、27元しかないや』

『オッケー!オッケー!』

このベトナム通貨がクセモノで、とにかく計算がややこしい。
27元をドンに替えたらいくらだと思う?

27元(約350円)→54000ドン。

どんだけゼロ多いのよ・・・。
1ドンが何円になのか、先ほどの3米ドルが何ドンになるのか、さっぱり分からない。

そして5分後、ミニバスがやってきた。
ここからバスの兄ちゃんたちがお客を拾いはじめる。

街をグルグルまわり、『サパ!サパ!』と客引きをして
最初はオイラたち2人だけだった車内はお客と荷物でいっぱいに。

このハタチそこそこの客引き兄ちゃん、
狭いミニバスでオイラの隣に座り、前座席に座るもうひとりの兄ちゃんとイチャイチャ。

さらにオイラの携帯を見て、
『見せて見せて』とオイラの手からサァッと奪い、勝手に操作しまくり。

『もうフィニッシュ!』と奪い返したものの、
兄ちゃん同士のイチャイチャと、オイラの耳元でクチャクチャ鳴らすガムの音にイライラ。

ラオカイからサパへの道は、見事なライステラスが続くのだけれど、
今にも泣き出しそうな空と隣の兄ちゃんのせいでイライラするぅ。

約30分後、辿り着いたサパという街は標高1500mの高地で相変わらずの寒さ。

早速宿探し。
まっさきに目に入った『Guest House』という看板を頼りに歩くこと1分。

フロントのお姉さんは愛想が良くて英語がバッチリ。

部屋は温シャワー、ポット湯サービス、テレビ、タオル、トイレットペーパー付きで即決。
『Laundry』という文字に、

『ランドリーのサービスがあるの?!(中国ではなかった)』
『今日の夕方にはできる。1kg***ドン』
『米ドルだといくら?』
『1.5米ドル』
『昨日自分で洗濯したから、乾燥だけしてもらいたいんだけど』
『だったら1米ドル』

『明日ハノイに移動したいんだけど、サパからバスは出てる?』
『17時半。ここでピックアップしてくれる』

『ネットって使える?』
『WIFIが部屋で使える。パスワードは***』

と、言葉もサービスもとにかくスムーズすぎて感動。
中国での不便さも逆に面白かったけれど、外国人向けゲストハウスはストレスフリーだわ~。

中国脱出だぜ!
↑ 蚊帳がラブリー

今日は週末マーケットを楽しむことにし、早速散策に。
吐く息が白いここサパでも、中国で買ったジジィウェアが大活躍。

中国脱出だぜ!

ここサパは少数民族たちが暮らす街。
外に出るなり、民族衣装に身を包んだ人たちをたくさん目にする。

中国脱出だぜ!

マーケットに並べられたベトナム雑貨はどれも可愛くて、
『俺、このコースターは色違いで買います!』と、オトメンFくん。

中国脱出だぜ!

外国人旅行者向けにオシャレカフェが並ぶ中、
久々にショーケースのケーキを目にした彼は、『今日は絶対ケーキを食べたい!』とカフェへ。

オイラはチョコクロワッサン、ティラミス、ブラック珈琲を注文。

中国脱出だぜ! 中国脱出だぜ!

久々に好物を食べたハズなのだけど、朝から甘いものと小麦粉類を食べ過ぎて胃がぐったり。
そして相変わらずドンの計算が分からない。

帰って計算をしてみると、10,000ドン=約50円ということに。
先ほどの合計60,000ドンは約300円ということになる。

グッタリ胃袋でベッドでネット三昧。
ああ、この街ラクだわ。

再びFくんとマーケットに繰出し、オイラは自分用にショールを吟味。
ショール、アクセサリー、小物、バッグ、どのテントでも並ぶ商品はほぼ同じ。

1周して欲しいショールが決まり、あとは一番安くしてくれる店で買えばいい。

当然外国人には吹っかけてくると思い『ハウマッチ』と聞くと、『10米ドル』
『んじゃ、いらない』と帰ろうとすると、

『ヘイ!ヘイ!』と腕をつかまれ、『いくらがいいの?』と電卓を渡される。
ラオスで値切って買ったショールと同じ値段の『4』を見せる。

『オッケイ』と言って、『8』という数字を見せる店員。

何がオッケイじゃい、と別の店に行こうとすると、
『ヘイ!ヘイ!オッケイ!フォー・ダラー!!フォー・ダラー!!(4ドル)』とあっさり値引き。

10ドルがあっさり4ドル。
うーん。いったい現地価格はいくらなのだろう。

『バス』『バンク』『ステーション』が通じない中国からベトナムに入り、
言葉の不便はなくなったものの、ここの人たちの英語も不思議。

みんなやたらと『バイ・フォー・ミー(buy for me)』を連呼。
直訳すると『私のために買って』

要らんやろ、『フォーミー』は。
意味を分かった上で言ってるのか不明。

しかもみんな同じ発音、トーンで 『バイフォーミ~』『バイフォーミ~』

最初は笑って『バイフォーミ~』とマネしてたのだが、
2日目になると次第に腹が立ってきて、思わず『Why?(なんで)』と言いそうになった。

『バイフォーミ~』攻撃と同じくすごかったのが、
オイラたちが名づけた通称 『ハロー・バーベキュー・ストリート』

街の中心部には外国人向けのオシャレなカフェが多く点在するものの、
今夜は地元向けの安い食堂に行きたいオイラたち。

が、道路にズラーッと並ぶ屋台はすべてバーベキュー。

『この道ぜんぶバーベキューじゃん』
『ぜんぶ一緒っすね。何でみんな同じメニューなんでしょ・・・』

そして全部おなじバーベキュー屋なら、言うこともみんな同じ。

『ハロー!バーベキュッ?』
『ハロー!バーベキュッ?』

言うことも声のトーンも全部一緒。

中国脱出だぜ!
↑ これが『ハロー・バーベキュー・ストリート』だ!

『何だよ、”ハロー!バーベキュッ?”って』
『名前がバーベキューみたいじゃん。日本で例えると”こんにちは、寿司”でしょ』
『端から端まで歩くのに何回”ハロー!バーベキュッ?”って言われるか数えてみようか』

結局6、7回『ハロー!バーベキュッ?』と声を掛けられ、ふたりで腹を抱えて笑った。
うーん、恐るべし社会主義国家(関係ない)

結局ローカル食堂に入り、フォーを注文。

中国脱出だぜ!

一口スープをすすって目を丸くした。
ううう、旨メェェェ!!

『何だこりゃ、フォー旨めぇ』
『しかもお腹に優しいし、ローカロリーですよ』

ウワサ通り美味しいベトナム料理、これからが楽しみ。

宿に帰り、明日ライステラスや少数民族村を訪れるトレッキングツアーを申しこみ、
中国で日本人女子にもらったジャスミンティーを入れて一息。

ベッドでゴロゴロネット三昧♪
久々に快適だー。



【今日の家計簿】

*単位:元(日本円は13を掛けた金額)

チョコレート 16元
肉まんいろいろ 4元
スニーカー 25元

*単位:ドン(10,000ドン→約50円)

ティラミス、クロワッサン、珈琲 60000ドン
フォー 20000ドン

*単位:米ドル(1ドル→約85円)

スカーフ 4ドル
トレッキングツアー 10ドル
バス(ラオカイ→サパ) 3ドル



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Posted by マホチン at 12:00│Comments(0)ベトナム
 
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