そして下山、老街へ

マホチン

2018年04月05日 22:57



中国旅3日目。
黄山山頂のホテルで迎えた朝。

一応朝日を見るために4時に目覚まし時計をセットしていたものの、あはは土砂降りですよ奥さん!
その後も何度か外の様子を伺うも、一向に止む気配ナシ。昨日から一体、どんだけ降んのよ。


↑ 昨日は気づかなかったけど、ホテルの中庭はこんな風になってたのか

せっかく黄山山頂に泊まっているので、ちょっと傘をさして散歩しょうぜ、
と6時半から軽い散歩を試みるも、ホテル内で迷子。

まずエレベーターで4階から3階に降りて、渡り廊下を歩いて3階から4階に移動して、
別のエレベーターに乗り換えて4階から3階に移動するという、何度通っても覚えられなかったわ。



とりあえず昨日とは逆の方向を歩いて、適当なところで帰ってきましょうかね。
雲海が見れたらいいけどなー。


↑ 早朝から天秤棒を担いで歩く方もたくさん

外に出ると雨は若干小雨に。お、これはいいぞ。
寒いかなと思ったけど、ひんやりミストが心地安くて、呼吸がすごく気持ちいい。



わりと傾斜の緩やかな階段をゆったりと登っていきます。

しかし相変わらず白さハンパねー!!


↑ 昨日からシルエットしか見ていない



歩けども歩けども白い景色が変わらず、適当なところで引き返し。
ホテルに帰って朝食。


↑ 晴れていれば眺望の良さげなレストラン

朝食はビュッフェ式。
正直、特別良いものでもなかったけど、山頂でビュッフェ式の朝食が食べられる事がありがたい。
意外と作り置きのコーヒーが不味くなかった。



私たちは迷わず窓側の席を選んだのだけど、他の方は皆食べ物から近いところに密集して着席している。
え、絶対人が少なくて窓に近い席の方が良いと思うのだけど、お国柄?


↑ 甘党のアタシですら食べたいと思わわなかった緑色のケーキ

チェックアウトを済ませて外に出ると、これから出発する団体でいっぱい。


↑ 総じて良いホテルでした。黄山に泊まるならオススメ

さて、本日もどうせ何も見えないと思いますが「飛来石」や「蓮花峰」といった景勝地を巡り、
昨日よりは断然距離長めのルートでケーブルカー乗り場のある「玉屏楼」まで歩きます。

幸い雨はミストに近い小雨で、傘を指さずに歩けるのはラク!
下りや平坦な道の多かった昨日とは正反対に、上り階段をひたすら歩いていると、野生の生き物を発見!



ぎゃー!!野生のリス!わりと恐れずに近寄ってくるので、観光客から食べ物をもらっているのでしょう。
我々が新幹線でもらったクラッカーを投げると、上手に食べてました。写真撮り放題。


↑ 完全ネズミだよね

それにしてもこのルート、これから下山するというのに上り階段が永遠に続いている。


↑ ずーとずーと上り階段


↑ ずーとずーと白い

上って上って、ようやっと飛来石に到着。
デッカイ岩がデーンとしているのだけど、その後ろがまた白いもんだから「ふーん」で終了。



その後もほぼ上り階段と白い景色の中をひたすら歩くのですが、
冷たいミストの風の気持ちよさとか、目の前を霧がサァァっと流れていく風景とか、
「霊験あらたか」な山の空気を大いに感じる事ができて、これはこれで良しと思えてきた。





そんな仙人が存在しそうな静かな山の静寂をブチ壊すバカでかい声が聞こえてきましたよ。



目指していた「蓮花峰」近くでは、売店やトイレ等もあり休憩する人たちでいっぱい。
思ったけど、この国ホント何か食ってる人多いよね。登山中でも接客中でも。

人の声のデカさが凄過ぎて足早に通り過ぎたいけど、甘いものを欲して売店に立ち寄り。


↑ 山中に意外なカフェ。ケーキは青い・・・

やった!タピオカミルクティーがある!
・・・と通常価格の倍のお値段を出して買ったドリンクは、まったく別モノのホットドリンクだった


↑ でも旨かった


↑ この道良かった



両側に岩が迫った細い階段も面白かった。


↑ 母カメラ。私のブルーのバッグが目立つな



この辺りからケーブルカーで麓から上ってきた日帰り客が増え始め、
山の静けさから一転、段々カオス状態になっていく。



来たばかりの人たち、元気があるのは分かるけど、なんで上り坂であんなにデカイ声で喋れるのかナゾ。
さらに突然始まる中国式「ヤッホー」の嵐。

歩いていると突然「〇▲☆◇!!!!」・・・とワケの分からん奇声を上げるのですよ彼ら。
するとそれに応えるかのように、遠くの方からまた「〇▲☆◇!!!!」という奇声が返ってくるのよ。
え、何が起こってんの?



9時にホテルを出発してから既に2時間以上が経過。
富士山ばりに混雑する道も多々あって、歩き疲れというよりそのガチャガチャ感に心底疲れてしまった。



ああ、なんだろ。2011年に初めて中国に来たときに感じた、何かを吸われる感覚を久しぶりに思い出す。
今の私、中国に何かを吸われているわ・・・。

その後も続く、急こう配な階段まつり。



すっかり疲れ切って、やっとたどり着いたケーブルカー手前の道を曲がり損なうという痛恨のミス。
最後の最後で同じ道を再び通るハメに。とほほ。



9時から歩くこと約3時間半。ようやっとケーブルカーの駅に到着。バンザーイバンザーイ!



ああ、それにしても1泊したというのに何も見ていない気がする。
「黄山を見ずして、山を語るなかれ」というか、私黄山見たけど全然山を語れないわ・・・。

次はあるのかなぁ、でもまたこんな天気だったら立ち直れないよなぁ・・・と考えている間に麓に到着。
まずは風景区内のバスに乗り込み、バスセンターへ。

「黄山北站」と表示された携帯を見せると、「13時半」ってわー!10分後かよ!
急いでチケット売り場を聞いて、2階の乗り場までダッシュ。

改札でチケットを見せると「チーパーチーチー」と言われ、「え?」と聞き返すと、
「7877(チーパーチーチー)」と筆談するお姉さん。あ!車番の事か。

チーパーチーチの車両、ありました!



だー疲れた。山から下りてきたばかりというのに、ダッシュするハメになるとは・・・。

ここからバスに揺られる事1時間、新幹線駅「黄山北站」に到着。
まずは昨日預けたスーツケースを受け取るため昨日のホテルへ。ああ、何だか懐かしい。

私たちを見るとすぐに笑顔で荷物を持ってきてくれたお兄さん。
さらに中国語とジェスチャーで何か言うのだけど分からず、手招きされて外へ。
どうやら駅まで送ってくれるらしい。わーありがとう!

さて、本日は黄山にもう1泊し、「屯渓老街」と呼ばれる古い街並地区を訪れる事に。
バスだと1時間の道のりを、疲れたのでタクシーに乗っちゃいます。

タクシー乗り場で談笑をしている運ちゃんたちに話しかけ、Google Mapで場所を伝えて出発。
基本私は現地のタクシー運転手に対する警戒感がハンパないので、

「オラオラ、ちゃんとメーター倒してんだろうな。遠回りすんじゃねーぞ、ずっと地図見てんだからな」

・・・というオーラを後部座席から放つので非常に疲れます。
そんな私の警戒心とは裏腹に、翻訳アプリを駆使して話しかけてくる意外とフレンドリーな運転手。

「お会いできて嬉しいです」「あなたは午後私たちの村に来ますか」はまだ分かるとして(誘われてる?)、
もはや何を聞かれているのか意味不明な翻訳も多く、会話に疲れた。

「明日はどうしますか」「朝の新幹線で上海に帰ります」「8時の新幹線?」「イエス」
「あなたは朝迎えが必要ですか」あー、お願いしようかな。「はい、お願いします」

・・・と翻訳アプリを介して明日の配車も依頼。
結局車は地図アプリ通りの最短距離で、30分走ってチップ込みで50元(約800円)という安さ。
スーツケースも出し入れしてくれたし、なんだイイやつじゃん(笑)


↑ ドライバーと「明日朝7時にこの門で待ち合わせね」とお互いしつこく確認

かくして快適にたどり着いたオールドタウン「屯渓老街」。



ステキ!!(続く)

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