はい、黄山やっぱり雨でした

マホチン

2018年04月02日 19:00



さて、上海から新幹線に乗ること4時間。
車内の騒音に悩まされつつ、ようやっと黄山北駅に到着。

既に22時をまわっていたため、この日は駅から徒歩で行ける宿を予約していた私。
が、ここでトラブル。

中国版地図アプリ「百度地図」を見ながら徒歩1km圏内のホテルを目指して歩くも、
一向に宿らしきものが見当たらない。

というか、新幹線駅というのに周りなーんにもない!店もない!人もいない!灯りも少ない!

あれおかしいな、宿がないよ・・・と、
今度はGoogle Mapで開いてみると、がーん!指してるポイントが全然違うし!!

Booking.com→宿の地図を表示→百度地図で開いた場所がなぜか全く違っていた事が判明。
慣れない異国の地で夜中にスーツケース抱えてヒーコラ歩いてきたのに、酷いわ酷いわっ。

仕方なく今度はGoogle Mapが指す場所に向かって駅に逆戻り
(しかしGoogle Mapの住所が合っているという保証もない)。
再び戻った駅は最終新幹線も終わり既にクローズ。誰も居なさ過ぎてコワイヨー!

何だかんだ新幹線を降りて40分以上さまよっている。駅から近いからここにしたのに・・。
それにしても人がいない。たまに通りかかる人を発見すると、道を聞きながらようやっと到着。


↑ 夜中にこのトンネルの中を歩いたんだぜ

宿、あったー!!ああ、もう23時かよ。

まったく言葉が通じないけど愛想は良いオバちゃんにお支払いを済ませると、
なぜか身振り手振りで何かを伝えられて宿の外へ。そこから正面にある別の宿へ案内される我々。
え、姉妹宿って事?

ここでパスポートを提示すると、中国語で何かを言うフロントの方たち。え、なによ。
通じないと分かると、今度は携帯でどこかに電話をかけ、いきなり端末を渡された私。え、どゆこと?!

「は、はろー・・・」
「(英語)アナタたちのパスポートを預けて下さい」
「は?なんで」
「ポリスに申告しないといけないから、マストなんですマスト!15分くらいで返します」

え、パスポートを預けろ?そんな事ある?
しかしもう散々歩き回って疲れてるし、周りに店も宿も灯りもない事が分かっていたので、
「そんなの断る!他をあたる!」なんて言う元気はなく、言われるがままパスポートを預ける事に。

携帯電話を返すと、話が通じた事でホッとした表情のフロントスタッフ。
彼らに預けていた15分の間に検索してみたのだけど、
どうやら中国では入国後24時間以内にポリスに届けを出さないと処罰されるらしい。

中国では臨時宿泊登記が必要です
外国人旅行者が中国で宿泊する際にはパスポートを提示した上で、臨時宿泊登記をしなければいけ
ません。外国人が宿泊することを認められたホテルの場合は、宿泊登記の際に必要事項を記入すれば、
ホテルから公安当局に提出されますが、友人宅や会社社宅などに宿泊する場合には管轄する派出所
に到着後 24 時間以内に届け出なければなりません。届出がない場合には最高2000元の罰金が科せ
られる規定があります。(在中国日本国大使館より)


この
「外国人が宿泊することを認められたホテルの場合は、宿泊登記の際に必要事項を記入すれば、
ホテルから公安当局に提出されますが」というくだり、

普通に外国人が泊まるようなホテルならスムーズに公安局に届け出ができるところ、
こちらの宿はその代行権限がなく都度こういうやり方をしているのではと知恵袋から推測。
あくまで推測だけど、安宿だしな。

いささかスッキリしない展開だったけど、
この後、他のホテルにチェックインする時も入国日のスタンプを必ず確認されていたので、
ホントにそういう事なのでしょう、たぶん!



そんな初日のお宿、完全に立地で選んだのでこの旅1番の安宿で1泊1人約1,400円。



メチャクチャ疲れていたけど、何とか洗濯を済ませて初日は終了。
起きたら朝から雨。


↑ ローカル感たっぷりの宿からの眺め

さて、中国旅2日目はいよいよ黄山に登ります。

まずはバスの時間を確認するため、新幹線駅お隣のバスターミナルへ。
地図上では近いのだけど、例によって駅が巨大過ぎるので宿からバスターミナルまで歩くこと30分。
ああ、ちょっと時間を知りたいだけなのに・・・。

観光案内所で今夜山頂で泊まる宿の名前を見せ、筆談とわずかな英語でバスでの移動を聞くと、
ケーブルカーまで乗り換えナシで行けるバスが10時台にあるとの事。これだ!

さっそくバスのチケットを購入し、ひと安心。
思いっきしモノ食べながら接客してくれたお姉さん、ありがとう!
(基本みんな何かしら食べてるよね、中国)

ついでに黄山駅で覗いたコンビニで黄山名物らしきお土産を購入。



気になったお菓子は買って、自分が美味しいと思えばお土産にするのだけど、
あーこれ、私たちは好きだけど、パリパリの生地の中に甘いスパイスで味付けされたお肉が入っていて、
日本人はダメなヤツだよね。自分たちでいただきましょう。

さて、お腹も空いたし、駅のフードコートかKFCで朝ご飯を食べるか、と母に聞くと、
「えー、宿の隣にあったあそこが気になる」と母が言った場所は思いっきしローカルな屋台。
え、ここ?あの私、ケンタでいいんですけど・・・。

自分が食べたいって言ったんじゃけー、自分で注文して!と母に丸投げして出てきたのがこちら。



これがビックリ。タイ風でメチャクチャ美味しかった。
冷製きしめん(?)にピリ辛ダレとコリアンダーとナッツが絡んで美味し~。
こういう現地の人がテキトーに作ったみたいだけど旨いやつって、自分じゃ再現できないのよね。

作るのを待ってる間、おばあちゃんと孫が屋台にやってきて、
お互い言葉はまったく通じないけど、可愛い孫と絡んだりして面白かった。

おばあちゃんの「うふふ。うちの孫、可愛いでしょ」オーラがハンパなくて、
私がお店の写真を撮っていると、「ほら、孫を撮ってもいいのよ」と言われている気がしてパチリ。


↑ 奥で私たちのオーダーを作っているお姉さんの子ども

カメラを構える私の物凄い至近距離で、満面の笑みで液晶をのぞき込むおばあちゃんに
心臓が飛び上がりそうになるのでした。と、吐息がー。

宿に戻り、そういえばお水を買わなくちゃね、とフロントに行くと誰もいない。
カウンター内から何やらガサガサ音がするのでヒョイとのぞき込むと、
カツオ君さながらの少年が勢いよく麺をすすっているではないか。どんだけ自由だ。

何事もなかったかのように「4元」と言うカツオ君に水代をお支払いをして荷造り。

黄山山頂のホテルまではケーブルカーを降りてから登山となるため、
昨夜お世話になった宿にスーツケースを預けて1泊分の荷物だけ抱えて行きます。

問題はその内容。

天気予報を見ると夕日と朝日は絶望的ながら、万が一に備えて懐中電灯を持参。
雨だろうが何だろうが歩かなくてはならないので、雨対策と防寒対策は万全に。
ああ、昨日の洗濯物乾いてる。良かった!



貴重品とカメラや携帯等すぐ取り出したいものはショルダーに詰め、
ボラカイ島で買ったマリン用バッグには圧縮した衣類、最低限のスキンケア類、カイロ、
お菓子、お水、レインパンツにウルトラダウン、体を温める用の芋焼酎も忍ばせ、
長靴を履いて防水コートを着て、傘を片手に出発!できるだけの事はした!

フロントに降りると、またしても今度は宿題をするカツオ君しか居ない。
案の定カツオ君に「チェックアウト」は伝わらず、翻訳アプリを起動している間に大人の宿の人登場。

カギを返し、スーツケースを指さして身振り手振りで「明天(明日)」と伝えると、
オッケーオッケーとすんなり伝わった。荷物を預けて黄山に登る人多いだろうね。
一応チップも渡して出発。

先ほど朝食を食べた屋台に立ち寄り、
あの子は居なかったけどお姉さんに「子供に渡してね」とブラックサンダーをプレゼント。
ブラックサンダーは万国共通で旨い、はず。

さて、昨日から何回同じ道通ってんだか、再び宿から新幹線駅を通過しバス乗り場へ。


↑ バスターミナルも無駄に広い

バスに乗り込むと、日本で耳にする数倍のデカさの声で何かを聞かれ、
まったく分からないのでチケットを見せて行き先をアピール。

怒っているようにしか聞こえないけど、これがたぶん彼の普通なのだろう。
かくして10時15分。小雨降りしきる中、乗車率約3割のバスは出発。



ここからケーブルカー乗り場の雲谷寺までは約1時間以上かかるのだけど、
その間激しさを増す雨と段々濃くなっていく霧。視界がどんどん真っ白になっていく。


↑ えーと、ちょっと白過ぎやしませんかね

バスが到着した時点でついに雨は本降りに。
落ち込んでも仕方ないので、傘を片手にケーブルカー乗り場を目指します。



ケーブルカー乗り場近くでは雨具はもちろん、登山グッズや食べ物等の売店あり。

行き交う人行き交う人、カラフルなビニールガッパを着ている人が多く、
モンベルとかゴアテックスみたいなガチの登山用雨具を着ている人たちはほとんどいなかった。
まー登山と言っても、ほとんどケーブルカーで登れる場所やしね。



ネット情報ではとにかくケーブルカーの行列が凄いという事なのだったのだけど、
この日は平日、しかも雨。結果、NO行列でチケットをゲット。

昨日泊まった宿が1人1泊1,400円だったのに対し、
ケーブルカー代は片道約1,400円、入山料は約3,900円という高さ(ちなみに母はシニアで半額)。
入山料、高過ぎじゃね?アンコールワットの時より高いよ。

そんな高い入山料を払ってケーブルカーに乗車したワケですが、まー雨で何も見えない見えない。



あまりに何も見えなさ過ぎて、ケーブルカー内で着替えを始める我々。


↑ 白過ぎて、乗ってもまったくつまらないケーブルカー(既に今年2度目)



さあ、いよいよ雨の中の登山が始まります(続く)。

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